皆様はお元気でお過ごしでしょうか?
今年はいつまでも寒さが続き,冬眠したいくらいの気持ちで日々暮らしております。
年々寒くなる様に感じております。昨年は大阪,屋久島へ修行に行きましても一日でも早く鹿児島に帰りたいと思い,早く帰って来ます。
私が成人した時,両親と一緒に休みを利用して5日くらい鹿児島に墓参りに帰って来ました。その当時は桜島が月に一度くらい爆発していまして,爆発するたびに外に出て桜島の爆発を見ていたのを思い出しております。県外の皆様,今は多い時で1日に5~6回爆発する時もあります。今はドカンと音がしますと,洗濯物を家に入れたり,窓という窓は閉めます。2,3時間しますと鹿児島の人たちは火山灰が舞い上がらないように家の前に水を撒きます。
私が鹿児島に帰りたいと決めたのは2つの理由があります。1つは以前にもコラムに書きましたが,娘が尼崎市で小児ぜんそくにかかった事です。もう1つは妻の実家が指宿にありまして墓参りに行った時の事でした。指宿の田んぼのあぜ道に大根が無造作に置いてありました。それも弓上に曲がった大根でした。私は立ち止まって大根を見ていると一人の老人が「大根が欲しいのか?」と言いました。私は母親に買って帰ろうかと「一本いくらですか?」と聞きますと「その大根は商品にならないから欲しいだけ持って行きなさい」と言われてびっくりしました。私たちは兵庫県尼崎に住んでいましたが,見ず知らずの人から親切を受ける事はありませんでした。
女房の家は入口の戸にカギは掛けておりません。家の前にはビールがケースに入ったまま置いてあり,小屋には梅干,味噌,しょうがの酢漬け,じゃがいもその他野菜がたくさん置いてあり,義母は私の母に持ちきれないくらいお土産を持たせてくれました。
鹿児島の親類の皆様も心からもてなしを受け,私はいつの日か愛と優しさという宝物があふれている鹿児島に帰ろうと心に決めていました。それから9年後に鹿児島に帰って来ました。今はどうでしょう。桜島は一日に何回も爆発するし,家の前に贈り物が届いていると無くなるし,コンビニ強盗が私の家の近くで2件あるし,昔は家の前に出て夕涼みをされて声を掛け合っていましたが,今は家の前で夕涼みをする人は誰もおりません。以前とは反対の世の中になってしまいました。
私は子供が大好きなので声を掛けると子供の親からにらまれました。私たちはどこかに大切な忘れ物をしてきました。思いやりや優しさはどこにいってしまいましたか?いつも自分に問いかけて生きております。
会社勤めの方は男性でも女性でも自己中心的な人が多くて陰湿なイジメがあるそうです。世の男性の皆さん,女性にイジメられて生きるのは,ちょっと淋しいですよね。何とも薩摩隼人が奥様に頭が上がらないのはいただけません。