皆様いつも私のサイトを開けて頂き,有難うございます。
最近は,私が子供の頃はどんな子供だったのか?子供の頃は何を考えて生きていたのか?どうして祈祷師になったのか?と私の手記を読んで興味をもたれる方が多くなっています。有難い事だと感謝しています。

子供の頃は,とても貧しくて,夢を持つよりも母とどうやって今日一日を過ごすか,又何か食べ物が有るか?いつもお腹をすかして生きていました。大きくなったら何の仕事をするか想像もつきませんでした。
小学校に入学しても裸足で学校に行っていました。遠い昔の事なので,確か小学校の4年生になって,下駄を履いて初めて学校に行った事を思い出します。皆様は7~8才の事をよく憶えているよねと言われますが,その時は,物質的な物は何も満たされていなかったから憶えているのです。
やっと買ってもらった下駄を盗まれた時は,悲しくて家に帰れなくて,母からそうとう棒で殴られました。私の母は泣いても,謝っても許してくれる母ではなかったのです。その日の夕食(トマト2個)は,食べさせてもらえませんでした。今だったら,大変な事になっていたでしょうね。母はその時は鬼のような顔をしていましたので,恐ろしかったので憶えています。

母と私は,その下駄を盗んだ人は解っていましたが,母は盗んだ人の家に文句を言いに行かなかったです。今のお母さん方は,怒鳴り込みに行く事でしょう。私が中学生になった時,母に聞きました。「何で昔,下駄を取られた時に文句を言いに行かなかったの?」すると母は,「文句を言いに行くのは簡単だけど,取り返してきてもお前の友達が傷つくやろ。お前は取り返してきても気持ちがよいか?後味が悪いと思うけどな・・・。一番悪いのはお前や!罪を作ったんやからな・・・。」その時にやっと母が,大きくて深い心を持った人だと解りました。
その時以来,盗む人よりも盗まれる自分が一番悪いのだと解りました。母は常に私に言い聞かせておりました。食べ物が無い時は,食べなくてもええんやで。自分が努力しないからな!水でも飲んどきや!
なぜが今の私の中には,このような考え方が体に染み付いてしまったようです。